おつかれさま、野茂英雄投手
近鉄バファローズでエースとして活躍し、メジャーリーグでも新人王、2度のノーヒットノーランを記録するなどの活躍で、日米通算201勝を挙げた野茂英雄投手が現役を引退することを表明しました。
野茂投手は大阪府の成城工業(パソ通時代に、母校が野茂にノーヒットノーランを食らったという方がおられましたね)から社会人・新日鉄堺を経て、89年のドラフト1位で近鉄バファローズに入団。8球団競合の末に仰木監督が引いた最後に残っていたクジが【当たりクジ】でした。
外れた球団が7つもあれば、いわゆる【外れ1位】もそうそうたるメンバーでして、スワローズ=西村龍次、ホエールズ=佐々木主浩、タイガース=葛西稔、ブルーウェーブ=佐藤和弘(=パンチ佐藤)、ホークス=元木大介、ファイターズ=酒井光次郎、オリオンズ=小宮山悟という顔ぶれです。まったくの役立たずはゼロというのも珍しいです(パンチは微妙…か)
初年度、いきなり29試合287イニングに登板して18勝8敗235奪三振(これでもベストテンにすら入りませんが…)で最多勝・最多奪三振を記録し、文句なしの新人王。MVPと沢村賞も同時受賞しました。 体を大きくくねらせる投げ方は【トルネード投法】と呼ばれ、一世を風靡しました。
国内で139試合登板 78勝(13完封勝利)46敗 1204奪三振の記録を残したところで、ドジャースへ移籍。96年にはノーヒット・ノーランも記録しました。
その後、メッツ⇒カブス⇒ブルワーズ⇒タイガース⇒レッドソックスと移籍。レッドソックス在籍の01年に2度目のノーヒットノーランを記録(長いメジャーの歴史で野茂が4人目)。
02年にはドジャースへ移籍。その後はマイナー契約も含めて数チームを移り、今年はロイヤルズに在籍したが3試合に登板したのみ。4月20日に戦力外通告を受け、その後も獲得する球団は現れず、引退を表明しました。
また、野茂は自身が所属した新日鉄堺を始め、相次ぐ社会人野球チームの廃部で野球を続けられない選手が続出する現象に心を痛め、自らクラブチームを設立しました。それまでにも、社会人チームが廃部してクラブチームに転進した例は幾つかありましたが、これでクラブチームが加速度的に増えてきたことは事実です。NOMO BASEBALL CLUBは05年には都市対抗にも出場。今年もNTT西日本の補強選手として2名の選手が都市対抗に出場します。
野茂が道筋をつけた(方法の良し悪しはこの際別として)“メジャー”に、多くの日本人選手が挑戦し、欠かせぬ戦力として活躍するようになりました。その一方で、少しでも野球の底辺を広げようとする地道な活動。これから、どのような形で野球に関わっていくのか、興味があります。
おつかれさま、野茂!
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Comments
ようこそお越しくださいました>ごんふくさん
モノクロームの映画のシーンみたいですね
なんとなく光景が浮かんできますよ
ジャイアンツとホークスの選手の名前が出てきませんが…
ジャイアンツは吉岡がバファローズに移籍してファーストのレギュラー
ホークスは橋本がライオンズに移籍して左のセットアッパーとして台頭して、藤田に抜かれるまで連続救援登板日本記録保持者でした。新日鉄堺で野茂のチームメイトだった馬場はブルーウェーブに移籍してゴールデングラブを2度受賞しています
指名選手全員・・・というチームがないのも珍しいです
時間がありましたら、またお立ち寄り下さい
今後ともご贔屓に
Posted by: シルク@仕事中 | July 18, 2008 02:46 PM
じぶんのミクシィ日記にも書きましたが、
野茂投手はその活躍とともに個人的にも思い出があります。
彼氏と口ケンカしていたのに、部屋で野茂のメジャー登板の衛星中継が流れてたので
「ストライク! 野茂、また三振を取りました!」
というアナウンスが流れるたびに、ケンカが中断して、
ふたりともTVに釘付けになってしまうし。
最後にナマで見たのが1994年だったか、福岡ドームでのダイエー戦。
このときは野茂は調子が悪くて、早々に降板してしまいました。
それにしても1990年って新人の大豊作の年ですよね。
上記に挙げられた以外に、
中日は与田、西武は潮崎が1位指名、
広島には佐々岡、ヤクルトは2位で古田が入団してます。
Posted by: ごんふく | July 18, 2008 08:50 AM